一方の阪神は、『CS』で史上最大の下克上を果たした。レギュラーシーズンでは巨人に7ゲーム差をつけられ、3位・広島には0.5ゲーム差の僅差だったが、ポストシーズンでは一変した。メッセンジャー、能見篤史の両エースが2試合を防御率1点台で抑え、若き藤浪晋太郎も大事なファイナルステージ初戦で堂々のピッチングを披露した。守護神オ・スンファンは6連投とフル稼働し、MVPに選出された。打線も一番・西岡剛、三番・鳥谷敬、四番・ゴメス、六番・福留孝介の打棒が光った。打線が沈黙すれば投手陣が快投を見せ、投手陣が粘れば打線が勝負どころを逃さず畳み掛けた。2試合で1得点ながらファーストステージを21回無失点、ファイナルステージでは巨人を4タテと無敗で『CS』を駆け抜けたのだった。
阪神×ソフトバンクの『日本シリーズ』は1964年の南海時代、2003年のダイエー時代に続き、3度目。
過去2回はいずれも阪神が涙を呑んでいる。今季の『セ・パ交流戦』は2勝2敗の五分。果たして、阪神の29年ぶり2度目の『日本シリーズ』制覇か、ソフトバンクの3年ぶり6度目の日本一か。
10月25日(土)・26日(日)・11月1日(土)