くらし情報『ノゾエ征爾がふたり芝居『ご臨終』で伝える温もり』

2014年11月5日 18:00

ノゾエ征爾がふたり芝居『ご臨終』で伝える温もり

ふたり芝居とは「究極的に人間が向き合うこと」。まさに本作で、死を前にした老婆とそれを見送る中年男性が見せるのは、老成や大人の振る舞いといったものではなく、自分をさらけ出し、死や孤独を前に全てをさらけ出す姿。

「単純な言い方になってしまうけど、根本的なところで人と人が寄り添う。そこが一番好きなところです。孤独に立ち向かう時、死を前にした時に誰かがいる。そのことの大きさを感じます。観る方の年齢、抱えているものによってチューニングの合うところは違ってくるでしょうね」。

稽古場では温水と江波とシーンごとに話し合う姿が目に付くが「教えられる部分が多いです」と語る。
「おふたりとも解釈がとても深くて、ディスカッションの中からそれぞれのキャラクターが膨らんでいった部分が大きい」とも。

甥ばかりが喋り続けるという極端な状況で、動きも決して多くはない。「沈黙から発せられるものがすごく多い。自分勝手にたたみかける男と言葉を発しない老婆の間で、むしろ強い“対話”が成り立っている。そこから伝わってくる人間らしい肌触り、温もりを楽しんでいただきたいです」。公演は11月5日(水)から24日(月・祝)まで。

取材・原稿・撮影:黒豆直樹

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