、謎の存在である帽子屋(濱田)、帽子屋の忠実な執事モリス(松原剛志)らにより自分を見つめ直していく。
現代の強い女性の典型のようなアリスだが、どこかひょうきんで思わず笑ってしまうような親しみの持てる女性を、安蘭が好演。アリスの強さを表現するパワフルな歌声も圧巻だ。仲間になるキャラクターたちは、アリスとは正反対にどこか弱腰で、そんな彼らとの息の合ったコミカルな掛け合いも見どころ。そして、不思議の国に迷い込んだすべての理由を理解したアリスがラストを飾るナンバーは、これまでとは一変し優しさに満ち溢れ、観る者に感動を与える。
音楽は『ジキル&ハイド』などで知られるヒットメーカーのフランク・ワイルドホーンが担当。不思議の国の住人たちの個性や情景にあわせて、ジャズやポップス、ラテン、ハードロックなど、さまざまなジャンルの楽曲でファンタジーの世界を盛り上げる。ストーリーの確信に迫る後半、坂を転がるような展開の見事さは生の演奏ならではだ。
東京公演は11月30日(日)まで青山劇場で上演。大阪公演は12月5日(金)から7日(日)まで梅田芸術劇場 メインホール、愛知公演は12月19日(金)・20日(土)に中日劇場にて。チケット発売中。
取材・文:門 宏
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