ヒューイ役の山本耕史は異文化の相手の懐にもいつの間にかもぐりこむ愛嬌と、色気ある歌声が良い。さらにフェリシア役の濱田めぐみの歌声は聴く者を恋に落ちさせるパワーがあり、黒人音楽を広めたいというヒューイの熱の原動力になる説得力が見事に生まれていた。ジェロ、吉原光夫らの歌声も力強く、まさに黒人音楽の特徴である自由さと楽しさをキャストたちが体現している。
初日前日の29日には山本と濱田が取材に応じ、「テーマはとても重たいですし、なかなか日本で人種問題をテーマをした作品をやるのは難しい。ただ現代の音楽と50年代の音楽のコラボレーションがとても躍動感があって、音楽を聴いているだけでもとても楽しめるものになっています」(山本)、「作品が求めているテーマが深い反面、ロックなどの音楽がうまく交わり、調和されていて無理な違和感がない」(濱田)とそれぞれアピール。カッコいい音楽にパワフルな歌声が乗る珠玉のミュージカル、お見逃しなく。
公演は2月10日(火)まで同劇場にて。その後2月20日(金)から22日(日)まで、福岡・キャナルシティ劇場でも上演される。
チケットは発売中。
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