そこで生まれる三角関係により、それぞれの人物に葛藤や苦悩が生まれ、ドラマを面白くする。花乃は島育ちのストレートで強気な女性を、芹香は島民の期待をひとり背負い、熱い想いで先頭に立つ男を情感豊かに表現。それぞれがどんな道を選択するのか、最後まで目が離せない展開だ。また、若きナオポレオンを演じる柚香光(ゆずか・れい)は、中盤からの登場ながらしっかりと存在感を放つ。緊迫感のあるフランス革命のシーンも見どころのひとつとなっている。
第二幕のレビューは、さまざまな花をモチーフにしたシーンが展開。幻想的な雰囲気のプロローグで幕が開き、和太鼓のリズムをベースにした華やかなシーンへ。羽根扇を使った美しい演出で、スタートから心を奪われる。
また、ソフト帽を被り、ゴールドのスーツに身を包んでクールに踊ってみせたり、中詰めでは明日海が花魁姿で登場したり、『さくらさくら』をアレンジして黒燕尾で踊ったりと、見どころ盛りだくさん。8月の台湾公演も見据え、タカラヅカらしさと日本らしさを合わせた構成で、新生花組の一人ひとりが、キラキラとフレッシュな輝きを見せている。兵庫公演は4月20日(月)まで。また、5月15日(金) ~ 6月14日(日)