FC東京も鹿島戦の敗戦の中にも光明が見えた。前半はシュート1本に封じ込められたが、ハーフタイムで2枚カードを切り、4-3-1-2から4-4-2にシステムを変更し、押し込むシーンが多々見られた。コーナーキックも後半だけで9本獲得し、左SB・太田宏介が放つ高精度のボールからあわやという局面を何度か見せた。試合後、フィッカデンティ監督が語った「チームはうまくいっているが、不運がありいい結果が転がり込まなかった」という言葉は、決して強がりではない。
両軍のGKにも注目したい。『ブラジルW杯』で第2・3GKを務めた西川周作(浦和)と権田修一(FC東京)は、これまでチームの好調を支えてきた。西川は高い位置を保つ最終ラインの裏のスペースを、広い守備範囲でカバーするとともに、相手の決定機をスーパーセーブで防いできた。スーパーセーブなら権田も負けてはいない。
チームメイトも失点を覚悟したピンチを封じるだけではなく、完全な読みと素早い反応でPKストップを成し遂げる。浦和とFC東京はガンバ大阪と同じくリーグ最少2位タイの8失点の数字を残す。最後尾の西川と権田が、ビッグセーブで堅守を支えていることは言うまでもない。