チームをオーケストラに例えるならば、彼は指揮者の役割を果たしている」と絶賛した。
マエストロと言えば、鹿島にも新旧日本代表の有能なボランチがいる。小笠原満男と柴崎岳だ。第2節で負傷した小笠原だが、ここ2試合はフル出場とコンディションを上げてきた。卓越した技術と洗練されたゲームコントロール術を随所に垣間見せている。小笠原の復調で負担が軽減したのが柴崎だ。今後もチャンスメイクにシュートと、ストロングポイントである攻撃力を発揮することだろう。
前節・新加入したFW・ジネイがさっそくゴールを決めるなど、明るい材料が見える鹿島だが、4勝3分4敗の暫定8位と波に乗り切れていない。
先週のサンフレッチェ広島戦でも、守備陣のミスで2-2に終わった。リーグ最少タイの浦和の9失点に比べると、15失点はあまりにも多い。ただ、浦和にとって、簡単な相手とはならないはずだ。鹿島は課題だったセットプレーの守備を建て直しつつある。第11節・FC東京を相手に1-0というスコア以上の安心感を抱かせる勝利を挙げた。らしくないミスや取りこぼしも散見するが、ここぞという時は「さすがアントラーズ」と思わせるパフォーマンスを見せている。