最終ラインからショートパスをつなぎ、圧倒的なボール支配率を保ちながら、結果が伴わずに失速した。広島戦も名古屋戦も、いい内容のサッカーを展開しながら勝てない、2013・2014シーズンと重なるゲームだった。指揮官も「内容のいいサッカーを2試合できているが、連敗しているということは非常に良くない流れだと感じている」と危機感をあらわにした。
悪い流れを断ち切るために、必要なのはゴールだ。チームで連動したアタックを見せている。決定機も十分作っている。あとは決めるべきところで決めるだけだ。2ndステージこそ4得点だが、武藤雄樹の9ゴールを筆頭に興梠慎三が8得点、梅崎司が6得点、ズラタン、関根が5得点とアタッカー陣はバランスよくゴールを重ねている。
だからこそ、次の試合が重要になる。
埼玉スタジアム2002に乗り込む甲府は、浦和と同じ1勝1分2敗ながら得失点差で12位につける。守備的な戦い方が予想される甲府としては、少ないチャンスを決め切ることで勝点を持ち帰りたいところ。前線にはバレーがいる。8年半ぶりに古巣に戻ってきた長身FWは1stステージ第11節から出場すると、すでに4ゴールをマークする。ディフェンシブに戦い、浦和の攻撃を耐え抜き、カウンターやセットプレーから活路を見出すつもりだ。