『ミス・サイゴン』で駒田一「苦しみの先の楽しさを」
そこが寂しいかな。だから今のうち、稽古中にいっぱい楽しみます」と笑顔を見せた。「市村さんが大好きです。だからこそ、同じことをしても勝てるわけがない。それにやっぱり僕は駒田一として生きていきたいですし。今作でまたひとつ、ワンランク上の駒田一のエンジニアを作りたいです。あの時代をああやって生き延びようとした人ってエンジニアだけじゃない。そんな奴ばっかりだったんですよね。
その代表と言ったら変ですけど、生きるための鋭さ、いやらしさ、泥臭さを演じながらも、どこか共感が持てるような人物にできれば」
さらに、今作で初参加となるダイアモンド☆ユカイには「ちょっと恐ろしい人が来た、という印象があります。ミュージカル界ではないところからいらっしゃることも、僕にとっては本当に楽しみです」と期待を寄せる。
「今までとは違った新しい『ミス・サイゴン』ができあがると思いますので、ぜひ楽しみにしていただきたいです。演じる側が苦しんで苦しんだ先に見つけた楽しさを舞台にのせられればなと思っています」(駒田)
公演は帝国劇場にて、10月19日(水)から11月23日(水・祝)まで(10月15日(土)からプレビュー公演あり)。その後岩手、鹿児島、福岡、大阪、愛知でも上演される。
取材・文:中川實穗