マームとジプシーが再編集と完全リニューアルで過去10作を一気に上演
藤田貴大
結成10周年のマームとジプシーが、7月から全国6か所のツアーを行う。モチーフやテーマが共通する作品を3作ずつつないで再編集した3本と、フルスケールの1本、合わせて10本のマーム作品が用意され、出発地となる埼玉公演ではそのすべてが上演される。この大掛かりな取り組みについて、作・演出・主宰の藤田貴大は、まず「自分が20代で描いた作品をまとめて観たかったし、観てほしいと思った」と理由を説明。さらに「たとえば子どもがいる役を、以前は多少背伸びしながらやっていた俳優が、今はまさにそういう年齢になった。その変化も感じてもらえると思います」と上演の意図を語る。
マームとジプシー チケット情報
唯一のフルスケールとなる『あっこのはなし』は、初演は2012年だが、内容を俳優の実年齢に合わせて完全リニューアル。30代男女の、恋や仕事にまつわる日常的な会話を紡ぐ。いわばマームの20代とこれからをつなぐポジションにある作品で「なんでもない話で進んでいくと思うんですけど、どうしてもいま必要な作品なんです」と藤田。
ファンはもちろん、未見の人、見損ねていた作品がある人にも、マームの人気の理由を知る絶好の機会だろう。