「なにもしちゃいけない」岡本玲×加藤拓也『壁蝨』対談
左から、岡本玲、加藤拓也
劇団た組。の第15回目公演 シアタートラム版「壁蝨」がこの秋に上演される。本作はシアタートラムと三越劇場というふたつの劇場で上演され、それぞれ違うキャスト(※一部同キャスト)が出演する。シアタートラム版で主人公を演じる岡本玲と、劇団の代表で脚本・演出を手掛ける加藤拓也に話を聞いた。
劇団た組。「壁蝨」チケット情報
「初めてご一緒するのですが、加藤さんのお噂はかねがね。“演劇変態”がいるって(笑)。だから楽しみです!」と明るく笑う岡本。
加藤は、岡本を主演に抜擢した理由を「三越劇場版では主人公を時代ごとに3人で演じるけど、シアタートラム版はひとりで演じるので。振り幅があるという点で、岡本さんがいいんじゃないかって思いました。雰囲気的にもとてもいいですし」。
岡本が演じるのは、約5千人にひとりの割合で発症するという女性器を持たずに生まれてくるロキタンスキー症候群を患う主人公。脚本を読んで岡本が「最初は病気がキーワードなのかと思って読んでいたのですが、そこじゃなかったですね」と語るように、加藤も「主人公が人生を進めていくにあたって、小さな選択を繰り返していくようなお話です。