怪しくてちょっと笑えるROLLYのコンサートが復活
さらにそれぞれの楽曲でも、一筋縄ではいかないストーリーが語られていく。「例えばハチャトゥリアン作曲の『仮面舞踏会』は、切り裂きジャックの女版の話です。19世紀のパリの街で、夜な夜な顔の皮を剥がれた女の死体が発見されるのですが、その犯人というのがものすごく醜い女。水滴がぴちょんぴちょんと落ちているような地下室で、その剥いできた美しい女の顔の皮を自分の顔につけているという…。あとチャイコフスキー作曲の『花のワルツ』は、カルーセルという男が女装して舞踏会に潜入し、玉の輿に乗ろうと企む話。7分間のすさまじい人間ドラマで、まるで松本清張の『砂の器』みたいな感じです(笑)」
そんな渾身のナンバーの数々を、中西を始めとする4人のバンドメンバーと、アルフォンヌこと羽田謙治のパフォーマンスによって表現するコンサート。ティム・バートン映画のような、気持ち悪くて、かわいくて、ポップな世界が好みの人には、たまらないコンサートになるだろう。ただひとつ気をつけなければいけないのが…。
「僕のコンサートを観てしまうと、もう一生後に戻ることは出来ないということです。今後『花のワルツ』を聴く度に、あのストーリーが流れてしまうので(笑)。