現在開催中の「フェルメール展」 ゆったり見られる夕方の回に行ってみた
空いているスポットを狙って、スムーズに鑑賞できました。
オランダ画家たちの傑作に酔いしれた後、いよいよ最後に待ち受けるのが、フェルメール作品のみを集めた「フェルメール・ルーム」です。奥へと続く光の廊下を、期待に胸を膨らませてゆっくりと進んでいきます。その先には…!
今回のどの部屋よりも広く、天井の高い空間。大小さまざまな8点のフェルメール作品が、人々を囲むようにして闇に浮かび上がっています。意外にも、全く混雑はしていません。何気ない日常を柔らかな光で捉え、人と周囲の環境とを見事に調和させた彼の名作を、ひとつひとつ、心ゆくまでゆっくり楽しむことができました。グッと近づいて細部に注目するもよし、部屋の奥のベンチに腰掛けて、すべての作品を視界に閉じ込め、自分と作品との間に流れる空気を堪能するもよし。
なんて贅沢なひとときでしょう!こんなにも優雅に8点ものフェルメール作品を愛でることのできる機会は、この展覧会でしかないといえそうです。帰り際のグッズ売り場では、図録やトートバッグ、文房具、お菓子などの品々が並び、会場を出る最後の瞬間まで、フェルメールワールドの余韻に浸ることができました。
何気ない日常が最高に美しいことを思い出させてくれるフェルメール。