ヴァイグレは1961年ベルリン生まれ。ベルリン国立歌劇場の首席ホルン奏者を経て指揮者に転身。2008年からフランクフルト歌劇場音楽総監督を務めるなど、これまでのキャリアでは劇場での活躍が目立つ、現代を代表する名匠のひとり。
終演後、ホール・ホワイエで報道陣を招いて行なわれた懇親会で、ヴァイグレは次のように語った。「素晴らしいオーケストラ・聴衆とともに、新しいスタートを切ることができた。常任指揮者として最初のコンサートはもちろん特別なものだけれども、私にとっては、これまで(客演した)読響とのすべての共演が素晴らしい特別な公演だった。だからこそ、読響からの常任指揮者のオファーを即答で快諾した。(ゲストから常任指揮者へ肩書きが変わっても)自分の仕事は変わらない。
これまでオペラをたくさん振ってきて、そろそろシンフォニーも充実させたいと願っていたところ。さまざまなアイディアをオーケストラとともにひろげたい。それを実現するためのこのうえないパートナーを得ることができた」
読響とはこのあと、5月中に2プログラム(4公演)を指揮。6月には二期会のR.シュトラウス《サロメ》で、ともにオーケストラ・ピットに入る(演出:ウィリー・デッカー、サロメ役:森谷真里/田崎尚美)。