尊敬できる同世代の仲間と一緒に勉強することが憧れだったので楽しみです」(泉)
「単にソリスト3人が集まって弾くのではない、全員が寄り添った時の音が必要だと思います。3人の音。そういう意味でのアンサンブルの醍醐味を、でもお互いに寄せていくのではなく、遠慮なくぶつかり合って作っていきたいです。私たちにしかできない演奏、私たちにしか出せない音が絶対に見つけられると思っています」(戸澤)
デビュー公演には、「今の自分たちにしかできないピュアな音楽を感じてほしい」という彼らの願いに沿って、フレッシュなプログラムを選んだ。メインとなる後半にはドビュッシーとラヴェルのピアノ三重奏曲。
「最初に決めたのがドビュッシー。今の私たちより若い、18歳の作品に親近感を覚えます」(戸澤)
「若いからこそ表現できるものがある作品です」(西川)
ドビュッシーとくればラヴェルだが、その三重奏曲は、このジャンルの最高峰。難度も高い大作に挑む新生トリオに注目だ。
一方、前半はピアソラのタンゴ、ロシアのジャズ・クラシックの作曲家カプースチン、そして映画音楽(パイレーツ・オブ・カリビアン)と、多彩なジャンルへの挑戦だ。カプースチンは原曲のフルートをヴァイオリンに置き換えての演奏。