小堺一機が届ける「なにも残らない」爆笑トーク&ソング
その根っこにあるのは、子供の頃に観ていたテレビ番組なのだという。「当時は『ダニー・ケイ・ショー』(アメリカのバラエティー番組)も普通に放送されていたんですよ。そこでダニー・ケイさんが歌うし、踊るし、笑わせるのがすごくカッコいいと思っていた」。そんな一味違うおもしろさの定義が染み込んだ小堺だからこそのアイデアが詰め込まれた時間は、ここにしかないものだ。
テレビの印象が強い小堺だが、1985年から2017年まで毎年上演された『小堺クンのおすましでSHOW』をはじめ、舞台にも立ち続けている。その魅力を「舞台は最後にお客様に完成させてもらうもの。これは今でもそうなんだけど、ドーンとくる笑いって思いもよらないものが多いんですよ。そしてそういうものは次の日にやってもウケない。
本当に“その日のそのとき”だけのものなんです」と語る。実はそんな経験がこの“リハの気分で”という副題につながっている。「思いもよらない爆笑って、お客さんがくれたある瞬間に僕がパンと返せたときに起こるものなんです。それは僕にとっても楽しいものですが、そのためには“リハの気分”でやらないと。“次の曲があるから”では返せないですからね。