人間の光と闇を描く『ノートルダムの鐘』、京都公演開幕
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7月28日(日)、劇団四季のミュージカル『ノートルダムの鐘』が京都劇場で幕を開けた。今回は2017年から約2年ぶりの上演。が、前回は2か月の期間限定上演だったため、チケットは発売後すぐに完売した。その反響を知りながら、観ることのできなかった人たちが期待を胸にここにいる。
団四季「ノートルダムの鐘」チケット情報
1482年、パリ・ノートルダム大聖堂の鐘が鳴り響き、幕が上がる。大聖堂に集まる人々、厳かな聖歌隊の歌、語りかけるノートルダムの大助祭・フロロー。フロローがローブを脱いだ瞬間、時代は彼の過去へとさかのぼる。フロローは“みなしご”として弟と大聖堂に引き取られるが、奔放な弟は大聖堂を追放され、その後、弟はジプシー女性との間に生まれた息子をフロローに託して病死する。
葛藤の末、フロローは怪物のような容貌の赤ん坊に「できそこない」という意味の「カジモド」と名付け、大聖堂の鐘楼に閉じ込めて育てることにする…。
物語のプロローグが、前回と比べて非常に印象に残る。フロローとカジモドの“宿命”。それは物語の根幹をなし、大きく激しい流れで最後へと導いていく。聖歌隊の歌声も、さらに美しく整い、そのハーモニーは清らかに、力強く、観客を大聖堂の中へと誘う。