という。ほかにも、フォークの曲調に初挑戦した軽快な『愛ならそこにあるでしょう』など、今の夏川を表現した選りすぐりの9曲が収められている。
夏川の人生を変えたのは大ヒット曲『涙そうそう』だ。2000年、この曲を作曲したBEGINがテレビで歌っているのを見て、“一目惚れ”。メロディ、歌詞ともに衝撃的だったという。「その頃は何をやってもうまくいかなくて、毎晩飲み歩いていたのですが、あの晩、飲みに行かなくて家にいて本当に良かったなと(笑)。あのタイミングじゃなければ、出会えなかった」と振り返る。「大切な曲だから」と夏川が歌うのを渋るBEGINを「どうしても私が歌いたい」と説得し、ヒットになるなんて考えもしなかったという。
「今でもコンサートで歌うたびに、客席で泣いている人が目に入る。それを見ると、私ももらい泣きしてグググッとくるので、客席を見ないようにして歌っています。歌は私の感情ではなく、お客さんの色に染めてほしい。初めて出会った衝撃と感謝の気持ちを忘れないので、毎回、新鮮な気持ちで歌えるんです。この曲がなかったら今の私はなかった」と言い切る。
コンサートでは新曲を中心に沖縄の民謡など、観客と一緒に踊れるような曲も披露する。