弾いているパート、休んでいるパート、旋律の受け渡しなどが、文字どおり目に見えるようで、スコアを見ながら聴いているような感覚。あまりにリアルなので、奏者や客席最前列のお客さんがこちらを見ているような気がして、なんだか照れくさい。壮大なコーダで曲を閉じると、盛大な拍手に応えてオーケストラ全員が立ち上がる。自分だけ座ったままではまずい!と本気で焦った。
「VRサウンド・ステージTokyo」は東京芸術劇場地下1階アトリエウエストで1月29日(水)まで(1月20日(月)・21日(火)は休館日)。1日14回上映されるが、各回限定15名。当日整理券またはWEB予約が必要。詳細はホールHPへ。
さらに、東京芸術劇場前の池袋西口公園に誕生した野外劇場「グローバルリング」では、関連イベント「TOKYO MUSIC EVENING “YuBE”(ユーベ)」が開催中(1月31日(金)まで)。VRと同じマーラー交響曲第3番の通常の2D映像を大型スクリーンとサラウンド・スピーカーで上映するもので、こちらは第6楽章まるまる(約30分間)が流れる。VRと同じコンサートの映像で、さっきたしかに座っていた感覚のある場所に自分がいないのが、なんだか不思議。