100年に1度の「聖徳太子御遠忌大法会」、特別拝観を実施
新作能は、作家・竹田真砂子が医師を志す青年と聖徳太子と母・妃との対話を軸に描き、大槻文藏の監修・演出・節附で2年がかりで制作。作品は、日本書紀を基本に太子の功績を盛り込みながら、コロナ禍を生きる現代人にも通じる物語となっている。これらは寄進者招待で締め切られ、一般の参加はできない。が、観劇を希望する声も多く、後日に動画配信などでの観劇に期待を。ほかの奉納行事は、期間中誰でも拝観することができる。
また一般向けに、貴重な建造物と宝物の特別拝観を実施。金堂(府指定文化財)、聖霊殿(重要文化財)、宝蔵、絵伝の4か所を拝観できる特典付きだ。太子堂とも呼ばれる聖霊殿は、桃山時代末期の建築様式を持ち、聖徳太子16歳植髪等身像と南無仏太子2歳像が祀られている。
金堂に祀られているのは、如意輪観音座像に弘法大師作と伝わる不動明王と愛染明王など。聖霊殿も金堂も通常は入ることができないが、今回は特別に拝観可能。さらに、南北朝から室町時代に製作された秘蔵の「聖徳太子絵伝」全8幅も公開される。太子生涯の伝記が大画面で色鮮やかに描かれた名品で、1か月間もの長期展示は貴重だ。1054年(天喜2年)に出現した太子の予言書「聖徳太子御記文瑪瑙(めのう)