日本フィル新シーズンは山田和樹による濃厚シンフォニーで開幕
まとまって聴く、とか、この順番で、というようなのは押しつけだと言うことさえある。
だが、複数の異なったものがひとつになって、語られることがある。順番にたどることで浮かびあがってくるものがある。つくりての身勝手さのおしつけではなく作法がある。シンフォニー=交響曲は作法に則っている。そうしたひとつのながれ、構成によって聴かれて、じぶんのなかにコスモロジーが生まれる。
19世紀末と21世紀初頭の2つの「交響曲」は、こうしたことも伝えてくれるはずだ。
文:小沼純一