だ。若い世代のための新たなレパートリーの創出。男女25人ずつ50人の作曲家に新作を委嘱した。スコアを無料公開し、世界各地で若いカルテットへの指導も行なっている。今回は50人中唯一の日本人・望月京(みさと)の《ボイズ》など10作品が演奏され、東京公演には日本の若手タレイア・クァルテットも出演する。
「50人の作曲家が、こんなにも多種多様で素晴らしい音楽を作り出す。私たちみんなが音楽の一員であることを再認識させてくれるプロジェクトです」
また、テリー・ライリーの《サン・リングズ》(2002)日本初演も注目。なんとNASAの委嘱により、宇宙探査船ボイジャーが記録した宇宙の音にインスパイアされた作品。
日本の合唱団との共演というのも見逃せない。
「初めて音を聴いた時、ここまでできるのかと、一瞬戸惑いました。人間の持つ可能性の大きさを思います。この作品を日本で演奏することは、私たちの活動のハイライトのひとつです」
クロノス・クァルテット来日公演は、9月24日(土)京都、28日(水)東京、30日(金)さいたま、10月1日(土)横浜、2日(日)盛岡(全公演とも別プログラム)。
(宮本明)