くらし情報『宮沢賢治の傑作を大胆アレンジ、真摯なテーマをポップに描く!』

宮沢賢治の傑作を大胆アレンジ、真摯なテーマをポップに描く!

(久保田)
「久保田さんは、真っ直ぐな気持ちで仕事に取り組まれる方なんだなと。『銀河鉄道の夜』には宮沢賢治の野心的な企みと同時に、「幸せを求めるにはどう振舞うべきか」という作者の真摯な視点が感じられます。ひたむきさ、清廉さのある主人公じゃないと真摯なテーマ&エンタメ性のある作品は乗りこなせない。久保田さんならデスゲームに打ち勝ってくれそうだなと思いました」(上田)
“負けず嫌い”“忍耐強い”と、久保田から自己分析ワードが出ると、「なるほど、今聞いたことを台本にフィードバックしよう」と上田がほくそ笑む。「え、軽はずみな発言は出来ないですね」と笑う久保田に、上田は「いやいや、稽古場ではどんな軽はずみもOK!」。会話リズムの小気味良さに、舞台に懸ける同等の熱量が伝わって来る。初タッグの化学反応で寓話の傑作がいかなる変貌を遂げるのか、注目必至である。「テーブルワークをたくさんやって、上田さんと出演者の皆さんとのコミュニケーション、その繋がりを大切にしたい。
新しい形の『銀河鉄道の夜』は今の時代だからこそ響く内容になるのでは。普段は慎重だけど、大胆に演じられたらいいなと思います。」(久保田)
「えっ、『銀河鉄道の夜』でこんなことしていいの!?ってアレンジになっていますが、名作の本質をちゃんと捉えつつ、人間の深いテーマを大逆転で超エンタメに仕上げられたらと思っています」(上田)

取材・文上野紀子

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