くらし情報『MUSICAL『once upon a time in海雲台』開幕レポート』

MUSICAL『once upon a time in海雲台』開幕レポート

ラ・チョンを演じる山田は若さゆえの真っ直ぐさ、熱さを全面に出し爽やか。対するヨンドクは大人っぽい少女で、溌溂とした少女を演じることの多いMARIA-Eとしては珍しい役どころになったが、自分の夢や将来に悩む少女の繊細さをてらいなく表現していて魅力的だ。この二人が等身大の恋模様を描き出すところに、ファンタジー視点と波乱を持ち込んでくるのが中村演じる青年ビン。思いのままに突っ走り入絵扮するガイドをも振り回すが、そのピュアさが伝わってきて憎めない愛らしさ。そして入絵はコミカルに客席を沸かせながら、決して“お笑い要員”にならない存在感が絶妙だ。彼女の歌声が物語の深みを体現したと言っても過言ではない。

作・音楽は、『SMOKE』『BLUE RAIN』『ルードヴィヒ』などで知られる韓国のヒットメイカー、チュ・ジョンファ(脚本)とホ・スヒョン(作曲)のコンビ。歴史上の偉人を題材にとることが多い彼らだが、今作はとても身近で日常的な情景を描いていて新鮮だ。
音楽も90年代ポップスを想起させるような軽やかなナンバーが印象的。ゴールデンコンビの、いつもとはひと味違う魅力が堪能できる。

過ぎ去った日を振り返り、想像する“あり得たかもしれない未来”は美しく、少し苦しい。

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