くらし情報『アニバーサリーイヤーにラフマニノフの傑作を自分なりに奏でたい』

アニバーサリーイヤーにラフマニノフの傑作を自分なりに奏でたい

さらに学生とのコミュニケーションを通じて、より良い演奏ができるようになりたいという真摯な熱意に心打たれることも多く、それが自分自身の演奏の原動力の一つになっています」

文化庁新進芸術家海外研修制度研修員としてザルツブルクで学んだことを発揮する曲として大崎が選んだのはラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」。名曲中の名曲を選んだ理由を尋ねた。

「何度聴いても素晴らしい名曲で、私自身はもちろん、この曲を大好きな方は沢山いらっしゃると思います。“この曲を自分らしく表現したい”、“お客様とこの感動的な作品を一緒に楽しみたい”と思い選びました。また、2023年はラフマニノフ生誕150周年ということもあり、アニバーサリーイヤーを演奏でお祝いしたいという想いもありました。スケールの大きな作品ですが、今回は抒情的な部分や、ロシアの冷たい空気を感じさせるような繊細な美しさに特にこだわって表現したいと思っています」
最後に今後の目標について伺った。

「様々な方との出会いや経験を通じて得たことを音として表現できる音楽家になりたいです。そして音楽や作品の美しさを、聴いてくださる方と一緒に愉しんでいきたいと思っています」

取材・文:長井進之介
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