英国ロイヤル・バレエ団 プリンシパル高田茜インタビュー
敵対する家の子供同士が、愛し合い、ほんの数日間で死へとひた走る悲劇を、英国バレエの巨匠、マクミランがドラマティックに描き出した歴史的傑作。高田は2019年に、そのヒロインを踊るチャンスを得た。「物語の舞台となったあの時代、女性が自分を表現できる場はなかった。だからこそ、ロミオと恋することによって彼女はどんどん解き放たれていく。そう感じながら演じていました」。
演じるダンサーによって、ジュリエットの個性、その魅力はさまざまだ。「私自身がシャイなほうなので、前回は内向的なジュリエットだったかもしれません。あれから4年経って、私にもいろんなことがありましたから、次に演じる私のジュリエットがどんなふうになるのか、楽しみでもあります」。
日本公演では、7組のスターたちが日替わりで主役カップルを演じるが、「そこがまたロイヤルのすごいところ。ダンサーそれぞれの個性、その違いもぜひ楽しんでいただきたいです」。
日程前半に上演される〈ロイヤル・セレブレーション〉でも、バランシンによる傑作『ジュエルズ』より“ダイヤモンド”を踊る予定だ。公演は6月24日(土)から7月2日(日)まで、東京文化会館にて。チケットは発売中。※大阪公演7月5日(水)、姫路公演7月8日(土)あり。
文:加藤智子