七人のカリスマたちの共同生活を描いた舞台『カリスマ de ステージ』が開幕
(坂下陽春)という七人のカリスマ。本作では、キャラクター紹介を兼ねた各々のショートストーリーが一通り展開された後、殺人事件が巻き起こって、シェアハウス崩壊の危機に陥る――という明快なあらすじになっているので、音声ドラマを未履修の方でも安心して観劇できる。
そもそもカリスマとは「超人間的・非日常的な資質や能力」をいうが、七人のカリスマたちはその名の通り、一癖も二癖もあるキャラクターばかり。ついつい「隣人にこんなキャラクターがいたらちょっと大変だなぁ......」と思ってしまうのだが、皆がみな別のベクトルで極端なので、物語の中では不思議と均衡がとれているのだ。そして、それぞれのカリスマに“共感”するような場面も出てきて「私にもこのカリスマの要素があるかも......」と思ったり、カリスマたちの“決め台詞”に興奮したりと、見入っている自分がいた。ネタバレになるので詳細は書かないが、最後のライブパートも含め、凡人では予測不能な、シュールでカリスマあふれる物語を楽しんでほしい。
上演時間は1時間45分(途中休憩なし)。公演は4月9日(日)まで。
取材・文:五月女菜穂