くらし情報『隼人、染五郎ら若手が挑む! 猿之助脚本・演出の『新・陰陽師』』

隼人、染五郎ら若手が挑む! 猿之助脚本・演出の『新・陰陽師』

らが立ち向かう……というストーリーだ。
安倍晴明を主人公にした夢枕獏の原作は、1990年代のコミック化や2000年代の映画化によって、一大ブームとなった。本作でもそのワクワクするような世界観はそのままに、晴明と将門の空中戦や、巨大なガマガエルと可愛らしいキツネたちを使った妖術戦、アクロバティックな立廻りに道満の宙乗りと、アッと驚く演出が盛りだくさん。初めて歌舞伎を観る観客にも楽しめる内容となっている。

同時に、脚本・演出の猿之助が「古典歌舞伎仕立てでお送りいたします」と筋書(プログラム)で語っているとおり、随所に歌舞伎らしい様式美がちりばめられているのも『新・陰陽師』の魅力だ。それぞれの見せ場に“あの演目のあの場面”を思い出させる演出があり、それを表現するには、むろん演者の力量が必要。巳之助の人ならざる者のオーラ、福之助のさっぱりと清廉な佇まい、右近のケレン味たっぷりの躍動感。さらに将門の妹の滝夜叉姫役・中村壱太郎のたおやかさと強さ、藤太と恋仲である桔梗の内侍役・中村児太郎のひたむきさ、後半で登場する大蛇丸役・中村鷹之資の凛々しさは、猿之助の意図に充分に応えて舞台に厚みを加えている。
隼人は聡明さと器の大きさを感じさせる晴明を、染五郎は滝夜叉姫にひと目で心を奪われてしまう、親しみある博雅を好演。

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