舞台は2部構成。前半は“ショート・スケッチ”と呼ぶストーリー仕立ての短い作品集、後半に新作の長編1本という構成だ。作品は、コメディーにラブストーリー、サスペンスやSFなど、ジャンルは多彩。言葉も舞台セットもない空間で、たったひとりのパフォーマンスにもかかわらず、そこにほかの人物や部屋、登場人物の状況やその思いまでが立ち上がってくる。
物理的にはないものを観客は自らの想像力でそこに作り上げ、登場人物に感情移入して笑い、泣き、感動するのだ。「想像の中で楽しむことのできる表現。観る人がそこに何を感じるかで、見えるものが変ってくる。だから、パントマイムの表現には言葉も舞台セットも必要ないんです。
言葉以上のいろいろなものを感じ取って心が動くんだ、ということを知ってもらいたい。お客さんと劇場で一緒に空気を作って楽しむという、ライブならではのパフォーマンスなんです」。
コロナ規制の緩和は「『待ってました!』という感じ」だけに、「大阪は特別」という観客とのコミュニケーションの復活も期待したい。「ぜひ、生で観てほしい。言葉を発さない舞台を文字や言葉で伝えるのはなかなか難しいので、百聞は一見にしかず、です。