「自己主張は自分にすればいい」蛭子能収のインタビュー(2)
だからわざわざ対立しないでこっそりやっちゃえばいいんですよ。
――仕事や人間関係などにおいては、お互い納得するまでぶつかったり、言い合ったりするべきだと言われたりもします。
蛭子:でも言い合ったところで、たいした問題じゃないかもしれない。そういう場合は、意見があったとしても向こうがそう言っているならその場は降りる。相手を立たせてあげるということも大事ですよ。
――蛭子さん自身、そういう風にした方が最終的にうまく行くことが多かったんですね。
蛭子:そうですね、やっぱり相手にゆだねることで自分が責任者にならなくて済むというのが大きいです(笑)。
――(笑)。
確かに、むやみに敵をつくらないのもいいなと思います。ただ、そうすると自分のやりたいことが最終的にできないということはありませんか?
蛭子:自分のやりたいことができるかできないかは、そのやりたいことに他人が関わる程度によると思います。自分がどうしてもやりたいことで他人が関わってくる話ならば、やっぱり相手をしっかり説得する必要があります。ただ、説得は自己主張とは違います。
必ず相手も面白いと思えるようなことを提供するのはもちろんだし、協力をお願いする相手に対して自分を落として話をできるかどうか、それが相手とうまくいく方法だと思うんですよ。