世の中の正解に左右されない。スタイルを持つという到達点/雨宮まみ×青野賢一対談(3)
でも、「これはどういうもの?」と聞いてしまうと、物の可能性をどんどん消していってしまってもったいないなって。
雨宮:正解が欲しいんですよね。「あの人、テーブルクロス巻いてるんじゃない?」とか「後ろ前を逆に着てるんじゃない?」と思われたくないって気持ちが強い(笑)。誰が見ても、「あの着方で正しいんだな」っていう答えが欲しいなという気持ちは、私にもあります。
青野:なるほど。今親切な世の中だから、これはこうしてください、とだまってても何でも進んでいくということはすごく多いと思うんですけど、そこで失ってきてしまった視点の多様性っていうものも復権するとよさそうだなと思います。
雨宮:そうですね、自分にとって少し謎なものに挑戦したりするのも重要ですね。
私、最近大きい花瓶を買ったんですけど、ハイビスカスの模様がついてるんですよ。
これ、どうしようと思って。ハイビスカスを活けるのも変な気がするし、ハイビスカス以外は合うのかな?とも思うし。どうしろっていうんだろうと(笑)。でも意外に使うのが楽しいんです。私の場合はこうやって使った、ということでいいんだろうなと。うまくいくと嬉しいんですよ。失敗しても、部屋の中のことですし。