同世代の繋がりだけではキツイ!崩壊する老後の生き方/ジャーナリスト・佐々木俊尚さん(後編)
これがもう一回壊れて、17世紀以前の社会に戻るかもしれないわけです。
歳が同じ、会社が同じ
それだけで繋がるほうがしんどい
――17世紀以前の日本、ですか……。なんだか途方もない話のような気がしてしまいます。
佐々木:30代くらいだったら将来のことなんて考えられないと思いますが、もう今までの日本人がイメージする「老後」というものは崩壊しています。
昔は定年して自由な人生が待っていて、退職金がたくさんあり、年金もたくさんもらって、自由にあちこち行って、という感じだったんですが、今は年金も退職金もいくらもらえるかわからないし、子どももいなければ孫もいない、そんな人ばかりです。
かつての老後のイメージはほぼ消滅していると考えたほうがいい。
そうすると、どうなると思いますか?
――うーん……、どうなるんでしょう。
佐々木:多くの人は、定年したあとも何らかの形で働くことになるのだと思います。
そうなったときに、一番いいのは、年齢関係なしに友達がたくさんいることです。違う世代の人とゆるく繋がっておくと、仕事を紹介してもらえることもあるでしょうね。
――日本は上下関係の意識が強いですし、年齢差があるとなかなか「友達」