くらし情報『タイミングを待っていたら遅すぎる。突然決めた、初めての一人暮らし』

タイミングを待っていたら遅すぎる。突然決めた、初めての一人暮らし

物件の内見だって、5分くらいしかしていない。馬鹿なのは、私が一番よく知っている。

例えば、将来の夢のひとつとして、「結婚したい!」とか「子どもが欲しい!」とか、近い未来にいつか叶えばいいような思いは誰でも必ず持っていて、私の場合は「ちゃんと一人で生きていけるようになりたい」という思いがずっとあった。人が誰ともコミュニケーションを取らずに、たったひとり東京で生きていくのは無理だとは分かっているけれど、出来るだけ誰の力も借りず、なるべく迷惑をかけずに生きていけたらいいのに、と思っていた。

それで、決断することができずにズルズルと居座ってしまった今の家は、父親のものだった。私の両親は離婚をしていて、協議の際に、妹が大学を卒業するまでは今の家に住めることになっている。そのタイムリミットも迫っていた。
母親には「それまではここで暮らせばいいのではないか?」と言われていたのだけれど、それでは遅い気もしている。


父親との関係は、縁を切ってしまうほど険悪だった。一方、私と母親の関係性は、よくもなければ悪くもない。「年齢を重ねれば重ねるほど、母親の言動が理解できなくて、腹ただしく思うようになる」と、友人と話したことがあるのだけれど、我が家もそんな感じだ。

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