常に笑ってた。周りに人もいた。でも、同窓会には二度と行かないと思う
でも、この毎日が本当に楽しかったかどうかと尋ねられると、答えに少し困ってしまう。心のなかには、常に違和感があった。そういう高校生活を毎日送っていて、私のそういう雰囲気とか態度はきっと周りの目から見ても明らかで、だから私は高校時代の友達がいないのかもしれない。
成人式のあとに行われた同窓会も、高校時代の延長のようなものだった。数年ぶりに再会した懐かしい人たちと懐かしい会話をして、お酒も飲みつつそれなりに盛り上がった。けれど、こんなの、私が本当に楽しいと思えることじゃない。
昔の話で盛り上がりたいわけじゃなかったし、私が本当に会いたいと思う人には個別で連絡を取れればいい。この日も、高校時代と同じように、楽しいと言えば楽しいのかもしれないけれど、不自然な違和感みたいなものを抱きながら帰路についたことをよく覚えている。
同窓会を楽しめる人は、きっと学生時代を楽しめて、いつまでもきらめくような思い出を持っているような人だ。本気で友だちと勉強や部活や恋愛をして、絵に描いたような「青春時代」を送った人たちが、昔の話を楽しみ、そして過去から繋がる近況を確認し合うためのものだ。そうじゃなかった私はきっと、もう2度と、同窓会に参加することはないんだと思う。