そう、テレビボードの規格が一変したのです。
■ 600ミリ程度の奥行きが必要だったブラウン管テレビ
ENO / PIXTA(ピクスタ)
ブラウン管テレビを載せるためには600ミリ程度の奥行きが必要でしたが、薄型テレビでは450ミリあれば十分です。
実は、この変化によって実質的に消滅しつつあるテレビボードがあります。
それは“コーナーボード”と呼ばれ、かつて人気を博したテレビボードの形です。
■ ブラウン管テレビを置くための「コーナーボード」が人気だった時代も
このコーナーボードは、ブラウン管のような奥行きが大きいテレビを置くための家具として人気がありました。
お部屋の隅に斜めに置くことで、できるだけ奥行きを感じさせないようにテレビを設置できたのです。
空間的には効率の悪い置き方ですが、600ミリという奥行きはそれだけ圧迫感のあるサイズだったんです。
薄型テレビでは、わざわざスペースを取るコーナーボードを使う必要はありません。
壁に沿ってまっすぐ置けば省スペースで置けてしまうからです。
したがって薄型テレビの普及にともなって生産数は少なくなり、今ではあまり見かけなくなりました。