意外と歴史は300年程度!私達の身近に潜む「確率」の起源とは
その「6分の1」という数値に、どんな意味づけをしているかの違いが、アプローチ法の違いだということですs。
1つ目が、1万回とか6万回など、大量に投げたときに実現する頻度に着目した「頻度論的確率」。
2つ目が、どの目が出るのも対等であり、有利も不利もないという「等可能性」に立脚した「数学的確率」。
3つ目が、「サイコロを1回投げて、1の目が出ることに6分の1程度の信念を持つ」という、主観的な数値を意味する、「主観的確率」。人間の感覚が数式化されるというのは、意外な話です。
そして最後が、賭けにおける公平さを大切にした最新の考え方である「ゲーム論的確率」。小島さんいわく、「もっとも変わった確率の捉え方」だといいます。
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これほど暮らしに浸透している確率が、いまなお進化し続けているというのも興味深い話。
「無限」という概念を取り入れたかと思えば、「競馬と宝くじはどちらが得か?」という、異なる性質を持つギャンブルを比較検討する試みなど、本書でも確率にまつわるさまざまな話が展開されています。
確率はギャンブルの理論だと話す小島さんですが、「同じ町で宝くじの1等と2等が出たとしても単なる偶然。