日本の企業で働く人達に「お金を使えない病」が蔓延している理由
『「会社の悪口」は8割正しい コンサルタントが教えるダメな会社の困った病』(秋山進著、SBクリエイティブ)の著者は、経営・組織コンサルタント。
本書は、ダイヤモンドオンライン「組織の病気~成長を止める真犯人」の連載記事を大幅に加筆修正したものです。
タイトルからも想像できるように、コンサルタントならではの視点で明らかにしているのは「どこにでもある組織の病」。
痛いところを鋭く突っつき、「そこからどう進むべきか」を提案しているわけです。きょうはそのなかから、日本企業とお金の関係について書かれた部分に焦点を当ててみます。
■「お金を使えない病」が急増中?
この項で著者は、企業人に深刻な「お金を使えない病」が蔓延していることに対する危機感を明らかにしています。
たとえばバブルのころなら、よくも悪くもみんなお金を使いまくったもの。しかしいまでは、「お金を使うことができない」人ばかりになってしまったということです。
なぜ、そんなことになってしまったのでしょうか?
■投資経験のある人が減っている
しかし、この理由について「誰が悪いのでもない」と著者は書いています。
会社ではあらゆる面で無駄を削られるため、長期にわたって新しい試みができなくなっている。