ピラミッドの高さはどうやって調べた?意外とシンプルな測定方法
記録によると、紀元前6世紀にターレスという数学者がピラミッドの高さを測ったといわれています。
いまのような測量の道具がなかった古代に、どうやってピラミッドの高さを測ることができたのでしょう?
その方法は意外とシンプル。よく考えれば、中学生でもわかるんです。
■三角形の比を利用して測っていた
中学校で勉強した「ターレスの定理」をおぼえていますか? 「直径に対する円周角は直角である」というもの。
ターレスはギリシャに生まれた数学者で、数学を学問として発達させた人物です。この定理を使えば、簡単に求めることができるのです。
やり方は簡単。
まず手ごろな長さの棒を1本用意します。
棒の長さはあらかじめ測っておきましょう。その棒を地面に立て、影の長さを測ります。そして次にピラミッドの中心から影の先端までの長さを測ります。
太陽の光は当然、棒とピラミッドを同じ角度で照らしています。また、棒もピラミッドも地面から垂直に立っています。
つまり、棒と影が作る三角形とピラミッドと影がつくる三角形は3つの角の角度が同じ三角形ということになります。2つの三角形は相似になります。
相似であるということは、その図形の形を変えずに拡大・縮小すれば同じ図形がつくれるということ。