なぜ食品株や薬品株がブレイク?イマイチな銘柄が高値になる背景
少し前に話題となった「食べるラー油」のように大ヒット商品が出ることはあるものの、よほどのことがない限り、売り上げが大きく浮き沈みすることがないのが食品業界。
なにしろ食品は必需品なので、コンスタントに売れる反面、それほどの変化はないわけです。風邪などの病気は景気とは無関係なので、薬品にしてもまた同じ。
つまり食品や薬品を手がけている企業の業績は、景気の波にあまり左右されず安定しているということ。
安定=「変化がない=目立たない=地味」というわけで、食品株や薬品株は典型的なディフェンシブ(防衛的)銘柄に位置づけられているもの。
高騰は期待しづらいながら、暴落のリスクも低いわけです。逆にいえば相場の上昇が顕著な局面では、見過ごされるべき銘柄群なのです。
■インデックス運用が拡大したから
なのになぜ、食品や薬品が2015年前半相場でさかんに物色されていたのでしょうか?
その一因として考えられるのは「インデックス運用」の拡大だと著者はいいます。
インデックス運用とは、日経平均株価やTOPIXなどといった指数に連動するパフォーマンスを、着実に得ることを目的としたもの。
つまり、平均点狙いの投資ということ。