スタジアム建設ラッシュの東南アジア各国、その理由とは…
ラオス・ナショナルスポーツコンプレックス 著者撮影
中国資本によって作られたラオス・ニューナショナルスタジアムは、複数のスポーツ施設からなる「ラオス・ナショナルスポーツコンプレックス」の一施設として作られた。収容2万5千人のスタジアムの他にも、水泳場、テニスコート、射撃場なども併設されている。総建設費は9800万ドル(約122億円)と、日本と比べるとずいぶん割安といえる。
サッカーのFIFAワールドカップ・ロシア大会のアジア予選で、11月に日本のアウェイ戦が行われる予定の2つのスタジアムも、もともとは東南アジア競技大会へ向けて作られた。日本がアジア2次予選で同グループに入っているカンボジアのプノンペン・オリンピックスタジアム(50,000人収容)と、シンガポールの新ナショナルスタジアム(55,000人収容)だ。
カンボジアの新スタジアム著者撮影
シンガポールの新ナショナルスタジアム AFF-Suzuki-Cup-2014 ©Sport Singapore
東南アジア競技大会の歴史を振り返ると、カンボジアがホスト国を務めた記録は見当たらない。実は当初、カンボジアは1963年大会のホスト国を務めることになっていたのだが、ベトナム戦争の影響下にあった当時、カンボジア国内の情勢不安によって大会は中止されてしまった。