足元にある「東洋のパリ」!ベトナム・セメントタイルの魅力
ベトナムは1887年から1945年まで、フランス領インドシナという名の、フランスの植民地であった時代でした。当時の街の景観は「東洋のパリ」と称されたほどで、今でも、プリン、ロータリー交差点、コロニアル様式の建築…といった形で、そこかしこにフランス文化の残り香を漂わせています。
そのひとつが、本国フランスの一般家庭でも使われていたセメントタイルという訳です。
コロニアル様式建築の代表格・ホーチミン市中央郵便局。
セメントタイルの魅力は大きくふたつあると思っています。
「多彩なデザイン」と「計算された美術」、これに尽きるでしょう。
多彩なデザインは、冒頭の写真でもその一端が伝わりますね!
今まで見かけたものを思い返しても、ざっと軽く100以上はあったかと。花や果実や幾何学模様など、モチーフは実に豊富で見ていて全く飽きません。
花をモチーフとしたセメントタイル。
そして、計算された美術です。
パッと見は「複雑なデザインだなー」という印象でも見れば見るほど驚き。
何故なら、一枚のタイルの向きと組み合わせによって構成されているから。
一枚だけでは何も思わないが、4、9、16、並び…そういうことか!とヒザを打つ。