入場チケットに含まれているガイドツアーに参加すれば、優雅な王族の暮らしを垣間見ることができる。
ガイドツアーで始めに案内されるのが、かつて王族や軍の公式の集会場所であったパビリオン。見事な彫刻が施された柱が印象的なオープンエア構造で、現在では伝統芸能を上演する舞台として使用されている。
その後ろには「Elevated Ground」と呼ばれる、いわゆる「戴冠式場」が。新たに王位を受けるスルタンの緊張感が伝わってくるよう。
そして最も印象的なのが「Bangsal Kencono(金の王座のパビリオン)」。屋根は赤いヒンドゥー様式で飾り付けられ、金色で仏教の蓮の花が描かれる。柱には緑色と金色のアラビア文字でコーランを引用。
あらゆる宗教や文化が融合したこの建築は、多様性を特徴とするジャワ建築の最高傑作の一つと言われている。
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王宮の南側と東側には多目的ルームがいくつかあり、その中には、朝のティータイムの準備をする専用の部屋がある。運が良ければ、スルタンのために女中たちがせわしなく準備に取り掛かる様子を見学できるかも。
あちらこちらで見受けられる馬車は、ほとんどがヨーロッパ製で、オランダのパトロンから贈答されたもの。