2023年7月10日 22:10
「風邪ひかんようにね」母と交わす最後に言葉になるとは知らず #親に捨てられたおばあちゃんの話 6
2児の母であり、インスタやブログでエッセイマンガを連載しているゆっぺさんが、尊敬する祖母・キヨさんの壮絶な人生をつづったマンガです。
山奥の農村で暮らしていたキヨさんは、6歳のときにお父さんが急死。訪ねて来た叔父から「おじさんの家へ来るか?」と言われ、「ごちそうが食べられる」と思って喜んで行くことにしました。ところが……。
★前の話
バスから見る景色に心躍らせ…
父の四十九日が済んで落ち着いたころ、キヨさんの叔父が訪ねて来て「一緒におじさんの家へ来るか? バスに乗せてやるぞ」と声をかけました。叔父の家はキヨの家と違い裕福だったので、ごちそうが食べられると思ったキヨさんは大喜びで「行くー!」と返事をしました。
それが、母との最後の会話とは知らずに……。
こんにちはゆっぺです。
叔父の家に遊びに行くつもりのキヨは、いつものように母に「行ってきます!」とあいさつをしました。
歩き出した背中に母から「風邪ひかんようにね……」と声をかけられ、元気よく「うん!」と返事をしたキヨ。
これが母との最後の会話だとわかっていれば、もっと違うことが言えたのに……。
バスに乗ったキヨは自身の身に何が起きているのか知る由もなく、初めて見る景色に胸を躍らせていました。