すみだ北斎美術館、10/12~展覧会を開催 北斎作品の研究者かつコレクター ピーター・モースと浮世絵研究の第一人者・楢崎宗重のコレクションを展示
(ひゃくにんいっしゅうばがえとき)シリーズに関する単著『Hokusai:One Hundred Poets』を刊行し、また、北斎のカタログレゾネ(全作品目録)の作成を試みるなど、北斎の研究者であり、北斎作品の収集家でした。
北斎作品や研究資料など総数約600点に及ぶピーター・モースコレクションは、欧米における北斎の個人収集としては最高・最大の内容といわれており、研究者の眼で収集された希少価値の高い作品が多く含まれていることが特徴です。本章ではピーター・モースコレクションから95点の作品を展示します。
◆ピーター・モース氏が最も愛したシリーズ作品から「新板浮絵三囲牛御前両社之図(しんぱんうきえみめぐりうしごぜりょうしゃのず)」
葛飾北斎「新板浮絵三囲牛御前両社之図」すみだ北斎美術館蔵(後期)
江戸の名所が描かれた本浮世絵版画シリーズは、赤いすやり霞が印象的な作品で、現在13図が確認されています。ピーター・モースコレクションでは12図が収集され、保存状態が極めて良く、ピーター・モース氏が最も大切にした作品群と伝わります。
「新板浮絵三囲牛御前両社之図」は、画面の左側に牛御前(現:牛嶋神社・墨田区向島)