2022年6月15日 11:00
長谷川彰宏の初個展「よもぎとコンプ」 6/25より神楽坂√K Contemporaryにて開催!
について
コンプという完全栄養食を謳うグミがある。それさえ食べれば僕たちは生きていけるらしい。
それに対してよもぎがある。
よもぎはそこら中に生えているけれど、あんまり食べない。よもぎ餅くらいのものである。はっきり言って栄養を取ろうと思って食べることはそうそうない。餅の風味付けや色味変えのためにある。
つまりコンプという食べ物は“栄養をとる”という理解の元で食べられるもので、よもぎは“なんか舌や目が豊かだ”という理由で食べられている。
僕たちはこの2つの食べ物のような見方で、世界を見て、行動しているのだと思う。
僕にとってコンプは“理解”の象徴で、よもぎは“雑味”や“要約不可能性”の象徴である。
そしてこの2つが揃った時に“実感”あるいは“得心”が起こるのだと思う。
僕たちは人生に得心するために生きている。
そういった目で、私は作品も観ている。
*なお、この「よもぎとコンプ」は友人の吉田貴寿氏と2人で考えたものです。
長谷川彰宏
■出展作品
(1)
長谷川彰宏「懺悔、来迎、祈り。
あるいは地平線」 (2022) ボード、アクリル板、油彩 162.1×194cm
(2)
長谷川彰宏「Untitled」