2022年8月10日 14:15
「美術品入札会 廻 -MEGURU-」Vol.11を8月20日(土)から8月28日(日)まで開催
日本の伝統美を新しい感性で捉えた華やかで意匠性に富んだ琳派の作品は、日本美術の中でも特に人気があります。今回の特集では、酒井抱一や鈴木其一、池田孤邨、中村芳中など江戸後期の作家を中心に約20点を出品します。琳派では、世襲や直接指導は重視されず、作家の多くが先人に私淑することによって画法を学び、流派を継承してきました。琳派ならではのユニークな着眼点や構図、意匠性にどうぞご着目ください。
酒井抱一「朴の葉虫画賛」
●橋本雅邦と川合玉堂 特集
近代日本画の祖と称され、明治期に岡倉天心が率いる日本画改革運動を支えた橋本雅邦。東京美術学校(現東京藝術大学)で教鞭を執り、横山大観や菱田春草、下村観山など後の日本画壇を代表する作家の育成に力を注ぎました。雅邦に入門した作家の一人に川合玉堂がいます。京都で幸野楳嶺に師事していた玉堂は、内国勧業博覧会で観た雅邦作「龍虎図屏風」に感銘を受けて上京を決意し、雅邦の門を叩きます。
師の導きを経て、雅邦が受け継ぐ狩野派と、自らが培った四条派を融合した新しい風景画を完成させます。今回の特集では、雅邦と玉堂の風景画や動物画など約20点を出品します。日本画壇の黎明期を築いた師弟の名品の数々を、どうぞご高覧ください。