「踊る埴輪&見返り美人 修理プロジェクト」、「初音ミク」とのコラボレーショングッズを9月6日(火)から販売開始
とみる説もあります。
小さい方の埴輪は、腰に鎌を着け、顔の両脇で髪を結って束ねる美豆良(みずら)という男子の髪型をしています。一方、大きい方の埴輪にはその特徴がみられず、男女のどちらかよくわかっていません。ただ、女子の埴輪によくみられる胸部や服飾の特徴的な表現がないことから、男子の埴輪であるとも考えられています。衣服や武具、アクセサリーを身に着ける埴輪も多くありますが、この作品はどちらの衣装も帯のみと大胆にデフォルメされています。この素朴さ、そして生き生きとした動きが作品の魅力でもあるのではないでしょうか。
![「踊る埴輪&見返り美人 修理プロジェクト」、「初音ミク」とのコラボレーショングッズを9月6日(火)から販売開始](https://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexpub%252Ffeed%252Fatpress%252F2022%252Fatpress_322377%252Fatpress_322377_0a8f6d5b84c985dfdbde_7.jpg,small=1200,quality=90,type=jpg)
「埴輪 踊る人々」 埼玉県熊谷市 野原古墳出土 古墳時代・6世紀
●必要な修理
胴や腕の部分に横向きの亀裂が複数みられます。また、過去の修理による石膏が経年劣化し、一部に剥離が生じている状態です。
東京国立博物館の所蔵する埴輪の中でも知名度の高い作品であることから、他施設から貸出し依頼の多い作品ですが、慎重な取扱いを必要とするため、断念せざるを得ない状況です。
▼胴に横向きの亀裂が入っている
![「踊る埴輪&見返り美人 修理プロジェクト」、「初音ミク」とのコラボレーショングッズを9月6日(火)から販売開始](https://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexpub%252Ffeed%252Fatpress%252F2022%252Fatpress_322377%252Fatpress_322377_56d039903240f1cbad5f_8.jpg,small=1200,quality=90,type=jpg)
「埴輪 踊る人々」(部分) 胴に入る亀裂の様子
今回の修理では、解体、旧修理による石膏部分の除去、クリーニング、亀裂や破断面の強化、接合、欠失部の補てん、彩色などが行なわれる予定です。