くらし情報『福岡県福岡市「鳥飼八幡宮」が205年ぶりに神殿建替え 原点回帰をコンセプトにした茅葺と巨石の「鳥飼様式」が完成』

2022年12月28日 13:00

福岡県福岡市「鳥飼八幡宮」が205年ぶりに神殿建替え 原点回帰をコンセプトにした茅葺と巨石の「鳥飼様式」が完成

茅葺は古民家の屋根に用いられる伝統的な技術ですが、壁に用いました。高さ4.5メートル、幅3~4.5メートルの茅葺壁で構成されている建物は日本でも最大規模といわれています。
賽銭箱の背後の向拝には、大きな石の御柱(石柱)です。斜めに支え合うような組み方は、磐座(いわくら)をイメージしています。
最大高さ10メートル、重さ15トンの石柱を10本配しています。外観でも目を惹きますが、中に入るとさらに存在感を感じることでしょう。内装の壁面は黒しっくい、床は黒レンガとなり、かなり落ち着いた景観となっています。

御神体が鎮座する本殿は、神明造(しんめいづくり)という神社建築様式で、伊勢神宮の社殿と同じ様式をオリジナルにアレンジしたものです。
木材は奈良県吉野の名木を用いています。
拝殿、本殿ともに直線を多用したデザインは、てりむくり(曲線)を多用した近現代の寺社建築とは一線を画しますが、古代の建築様式に原点回帰したものです。また、環状列石などの遺跡に見られる古代の信仰を引き継ぐイメージです。茅葺、石柱、神明造と、伝統的なモチーフを扱いながら、再構成することで新しい神社の景色を形成しました。

風化していたとはいえ、200年以上も親しまれてきた社殿を解体することは心苦しいものでしたが、安全性の懸念もあり、200年の歴史を建物として残すことよりも、1,800年前の原点に回帰することを選んだのです。

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