くらし情報『高CO2環境でイネを増収させる「コシヒカリ」由来の遺伝子を発見―気候変動下での持続可能な稲作に貢献―明治大学大学院 農学研究科の山本 英司特任講師はゲノム解析で貢献』

2023年3月31日 14:00

高CO2環境でイネを増収させる「コシヒカリ」由来の遺伝子を発見―気候変動下での持続可能な稲作に貢献―明治大学大学院 農学研究科の山本 英司特任講師はゲノム解析で貢献

の第6次評価報告書によると、温室効果ガスの1つである大気中の二酸化炭素(CO2)濃度は、今世紀末に430~1,000ppmに達し、地球の平均気温は1.0~5.7℃上昇すると予測されています。気温の上昇は、地域によって作物の生産性を大幅に低下させ、世界の食料安全保障を脅かす恐れがあります。一方で、大気中のCO2濃度の上昇は、植物の光合成を促進させる正の効果を持つため、こうした効果を最大限に活用することで気候変動下での安定的な作物生産に繋げられる可能性があり、CO2濃度上昇に適した作物開発が求められています。研究の経緯
世界人口の半数以上が主食とするイネの草型(くさがた)は、穂を多く生産することで収量を確保する「穂数型」と、穂は多くないものの、1つの穂に多くの籾を生産させることで収量を確保する「穂重型」に大きく分類されます。例えば、半世紀以上前に育成され、今もなお作付面積が全国1位の「コシヒカリ」は穂数型の品種です。一方で、国内でトップレベルの収量性を持つ「タカナリ」などの多収品種では、穂重型が多く育成されてきました。この穂重型に関わる遺伝子は、近年のゲノム研究3)の進歩によって特定されてきましたが、穂数型に関わる遺伝子は未特定でした。

新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.