くらし情報『世界初※1、放射線増感剤が犬用医薬品として発売へ!』

2023年9月19日 11:00

世界初※1、放射線増感剤が犬用医薬品として発売へ!

2. 動物用医薬品開発に至る道のり
研究グループは、その後数年をかけて国や民間のファンドを探し研究開発を進めたが、制がん剤の開発は人に投与できるまでには非常に制限事項が多く、天文学的な費用と時間を要するため、進行は困難を極めた。そんな折に、「がんになるペット動物が今は非常に多く、アメリカでは動物用制がん剤の開発が盛んである。日本でも動物病院と共同したらどうか」とのアドバイスを受け、佐原らが所属する麻布大学獣医学部及び附属動物病院に相談した。そこが日本獣医がん学会の本部だったこともあり順調に話が進んだ。そして手続きを踏んで動物の末期がん患者の放射線療法の際にSQAPを補助療法として加えたところ予想を超えた効果を示し、人の場合なら生存が不可能なくらいに巨大化した腫瘍が顕著に縮小した。
こうして、SQAPの開発は、まずは動物用の放射線増感剤『レブリチン(R)』として、動物用医薬品としての承認を取得することを第一の目標に据えることになった。

3. さらなる困難と株式会社エム・ティー・スリーの創業
上述の通り劇的な効果が見られたものの、開発費の問題が想定以上に大きく立ちはだかり、臨床研究は残念ながら少数例のみで中止せざるを得なかった。

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